家づくりの想い

家づくりの想い

「いわきで共に生きてゆく家族に幸せと安らぎの住まいを提供し続ける」

これは、私たちが一番大切にしている言葉です。
この言葉は、未曾有の被害をもたらした東日本大震災から1年が経過したころ生まれました。
なぜ、私たちがこの言葉を大切にしているのかをこれから書きますので、
少し長文になりますが是非読んでください。

 共力株式会社は、全国でも大手と呼ばれる製材工場です。もちろんいわき市では最大手です。1年間に全国で建築される住宅のうち、だいたい1万棟分くらいには、何らかの形で共力の木材が使われていると思います。
 こうした私たちが、10数年前に住宅部門を立ち上げ、住宅建築をはじめたのにはある野心がありました。それは、「ウチはたくさんのハウスメーカーに木材を供給している。しかし、木材の最大付加価値は木材として販売しているだけではなく、最終製品である住宅にして初めて得られるものである。ならば、自分たちで住宅の供給をすれば、木材の最大付加価値を享受することができるし、住宅だってもっと安く作ることができるはずだ。そうすれば、いつかは木材と同じように全国に打って出て住宅をバンバン売ることができる!!」というものでした。
 今にして思えば、驕り高ぶった、全く馬鹿で幼稚で情けなくなるような考えです。その頃の私たちは、住宅を売り物(商品)だと思っていたのです。

 そして、あの日がやってきます。2011年3月11日東日本大震災。死者・行方不明者18,455人(2016年3月10日現在)、建築物の全壊・半壊40万戸以上、ピーク時の避難者数40万人以上。大切な家族・住まいを失った多くの人びと、原発事故のために家族が離れ離れに暮らすことを余儀なくされた人びと、瓦礫の山と化した街並み。いままでそこにあった全てのものがこの日を境に一変してしまいました。

 私もこの震災で、生まれ育った家を失いました。しかし、そんなことよりも、同じいわき市に住んで、途方に暮れているたくさんの人びとのために、材木屋として、住宅会社としてなにかできることはないのか?そんな思いが、思いというより焦りがどんどん大きくなっていました。木のぬくもりが感じられる応急仮設住宅を作ろうという福島県の仲間たちが「一緒にやろう」と声を掛けてくれました。「とりあえず、今できることを...」ログハウスでつくる仮設住宅を本宮や二本松で一生懸命作りました。この仮設住宅は、各方面から高く評価され、2012年にはグッドデザイン金賞もいただきました。
 でも、やっぱり何か違うんです。家ってなんだろう?あの日、私たちが失ったものってなんだろう?深く考える日々が続きました。目に浮かぶのは、見慣れたはずの風景が瓦礫の山となったあの光景ばかり。

 そして、気づきました。あの日私たちが失ったもの、それは家という物質ではなく、その家とともにあった生活、思い出、幸せ、安らぎ...つまり「人生」そのものなんだと。
 であるならば、お客様が「家づくり」で手に入れるものは、「住宅」という商品ではなく、そこで展開されるその人の、その家族の温かい生活、大切な思い出、成長の時間、そこでしか味わうことができない幸せや安らぎ、それらをずーっと包み込む信頼と安心といったものであるべきだと。

 答えが出ました...お客様が、自らの人生、そればかりか家族の人生までをも掛けて挑む「家づくり」という一大事業に「奇跡的な出会い」と「よっぽどのご縁」によって、携わらせていただく私たちは、「一生のお付き合い」を誓い、もっともっと、お客様の思いにド真剣に向かい合わなければならない。それならば、とてもじゃないが、地元を遠く離れて住宅建設などできるわけがない、というよりもしてはならない。

 こうして私たちは、共力ハウスの事業理念を
「いわきで共に生きてゆく家族に幸せと安らぎの住まいを提供し続ける」
という一点に定めました。もう迷いはありません。

 一度、そのことに気づくと、身の回りで当たり前のように起こる住宅業界の常識が、とても不可思議なものに見えてきました。例えば、ある日突然、大手の住宅会社がやってきて、営業所を出店し、新規雇用した営業マンに高額な歩合給をチラつかせ厳しいノルマを課し、まるで狩りでもするかのような営業を始めます。雇われた営業マンも「家づくり」の意味などわからないまま、生活のために、ブローカーのように「家」を叩き売りしようとします。不幸なことに、お客様の方も、テレビなどのメディアによって、いつのまにか住宅は「買うもの」だと履き違える方が増えてきており、まるで高級車を買うように「住宅」の比較と交渉を楽しむようになってきています。売る側も買う側も家も消耗品のように考え、契約というゴールに向かってゆくのです。

 いやいや、契約はゴールなどではありません。スタートですらありません。マラソンレースに例えたら、「位置について!」くらいなものです。本当のスタートは、お客様が自ら挑む「家づくり」であり、ゴールは、長い時間をその家で家族と過ごしていった、ずっとずっと先にあるのです。ですから、お客様が住宅会社と契約するということは、その長い長いマラソンを一緒に二人三脚で走り抜いていくパートナーとして、あなたを選びますよということでなければなりません。住宅会社の方も、その期待に応えるだけの覚悟を持たなければなりません。

 だからこそ共力ハウスは、「ここで生まれ、ここで育ち、これからもここで生きてゆく会社」として、ここ(いわき)に居を構え、これからも一緒に生きてゆく、お客様ひとりひとりとの出会いからお引渡しまで、ひとつひとつお客様と共に考え、共に悩み、共に笑い、共に描いた「幸せ・安らぎ」を築いてゆくことに全力を尽くすのです。
 私たちの仕事は、営業をして契約を取ることでも、建物という物体を作ることでもないのです。「家づくり」という共通の目的を持ちながら、数少ない確率の中で巡り合った、ひとりひとりのお客様との「奇跡的な出会い」を「よっぽどのご縁」と考え、人として誠実に接し、施工者としてお客様の思いをド真剣に受け止めて、継承すること、そして、お引渡しの時に、お客様からいただく「これからもよろしく」という言葉と「最高の笑顔」がスタートの合図となって始まる「一生涯のお付き合い」、それは、親から子へ、子から孫へと受け継がれて、お客様と住宅会社との枠を超えた信頼関係が続いていく。そんな夢のような幸せを追い求めることが、私たちの仕事です。

 これからも、共力ハウスは、
「いわきで共に生きてゆく家族に幸せと安らぎの住まいを提供し続ける」
 この言葉に込めた思いを胸に、お客様の「家(幸せ)づくり」のために、全員全力で努めてまいります。そして、もし万が一、先の震災のようなことがあったら、間違いなくお客様にとって一番に頼りになる存在であるように、全員全力で努めてまいります。なぜなら、それはお客様ばかりでなく、私たちにとっても最高に幸せなことなのですから。

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